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PERはフロー、PBRはストック

PERとPBRの特徴をフローとストックの観点からまとめてみました。

(2004/11/18(Thu)発表)
ライブドア<4753>の2004年9月通期連結決算。
 主な収益はライブドア証券が新たな連結に加わったことや、モバイルソリューション事業が前年同期比909.1%増と大幅に好調に推移したことや、コンサルティング事業が117.7%増など好調に推移したことで、増収増益となった。
 売上高730億円、経常利益100億円、当期純利益53億円、一株利益8円74銭。

 このように、ニュースには損益計算書の項目だけが発表されることが多いです。
損益計算書はフローである収入と支出の差、すなわち儲け(利益)をあらわしています。
 PERは、フローの観点から表した投資指標といえます。

貸借対照表はストックである純資産などを表しています。

 PBRは、ストックの観点ら表した投資指標といえます。

PERとPBRは異なった観点から評価したものであり、異なるものですが相補的に用います。

予想PER(株価収益率) 予想PBR(株価純資産倍率)
損益計算書 貸借対照表
フロー(流動性) ストック(資産)
PER(Price Earning Ratio)は、株価を1株あたりの年間税引後利益で割った値のことで、株式市場価格と会社の1株あたり利益との関係を表します。一般的にPERが高いほど、利益に比べ株価が割高で、逆にPERが低いほど株価が割安であることを示します。基準とする点は存在しないため、指標利用の際には業界水準や同業他社との比較等を踏まえ、総合的に判断する必要があります。 PBR(Price Book Value Ratio)は、株価を1株あたりの純資産で割った値のことで、株価が1株あたりの純資産額の何倍まで買われているのかを表します。これによって資産を基準にした企業の資本利用効率が測定されます。PBRが高い企業は、その経営の総合力を高く評価されていると判断できます。

 PERとPBRはフローとストックの観点で株価を表したものですが、稼ぐ力(損益計算書)と貯金(貸借対照表)を含めた全体的な評価も知る必要があります。

総資本(総資産)利益率が用いられます。

総資本(総資産)利益率

ROA(Return on Assetの略称)ともいう。
利益を総資本(総資産)で除したもので、分子の利益は、営業利益、経常利益、当期純利益などが使われ、総資本(総資産) 営業利益率、総資本(総資産)経常利益率、総資本(総資産)純利益率、とそれぞれ定義されます。

企業に投下された総資本(総資産)が、利益獲得のために どれほど効率的に利用されているかを見る総合的な収益性を測定する指標の1つです。

総資本(総資産)利益率=
売上高利益率
利益
売上高
 ×  総資本(総資産)回転率
売上高
総資本
売上高利益率  × 総資本(総資産)回転率
低位株は利益がマイナスになることが多く、ROAもマイナスになります。

しかし、資産の問題もさることながら、損益計算書の影響も強く、利益次第ではROAはプラスになります。場合によりますが、悲観的なことばかりではありません。
売上げが回復し利益が出て、借金の証券化などで総資本が減少すれば、業績と財務がスピード回復する場合もあります。このような理由により、低迷していた株価が上昇し、底値の2倍、3倍に値上がりする低位株効果が生じます。

つまり、ROAを良くするには、

@売上高に対して純利益を上げる

A総資本に対して売上高を上げる

B売上高一定時、純利益を上げる

C売上高一定時、総資本を下げる

D売上高一定時、純利益を上げ総資本を下げる

E売上高利益率と総資本回転率を上げる


ことが必要です。

Yahoo!の場合、当期純利益を当期利益と呼んでいます。
三菱自動車 (株)(7211)
連結決算推移
  前期 2期前 3期前
決算年月日
(決算発表日)
決算月数
2004年3月期
2004年5月21日
12か月
2003年3月期
2003年5月26日
12か月
2002年3月期
2002年5月13日
12か月
売上高
営業利益
経常利益
当期利益
2,519,449百万円
-96,852百万円
-110,295百万円
-215,424百万円
3,884,874百万円
82,761百万円
54,344百万円
37,361百万円
3,200,699百万円
40,227百万円
11,863百万円
11,256百万円
1株当り当期利益
調整1株当り利益
1株当り株主資本
-145.22円
---
20.20円
25.35円
23.43円
188.95円
7.66円
7.42円
184.10円
総資産
株主資本
資本金
有利子負債
株主資本比率
含み損益
ROA
ROE
総資産経常利益率
2,029,035百万円
29,972百万円
252,201百万円
1,062,624百万円
1.5%
---
-9.67%
-138.86%
-4.95%
2,425,352百万円
280,294百万円
252,201百万円
1,008,619百万円
11.6%
---
1.40%
13.56%
2.04%
2,894,560百万円
270,663百万円
252,201百万円
1,304,591百万円
9.4%
---
0.38%
4.27%
0.40%

参考資料


経済学的ストックとフロー
フロー (flow) ストック (stock)
意味 財貨の流れ。ある 一定期間 に産出・支出された経済数量。 ある 一時点 におる貯蔵量をいいストックはある一時点において変化しない経済諸変数のこと。
「預金の貯蓄、所得、売上、費用、収益、 GDP 、政府財政収支、減耗」 「預金の残高、土地、住宅、株、預貯金、債務、持ち家、在庫、資本量、対外資産」
 取引にはフローとストックの2つがあります。収益と費用はフローであり、資産・負債・資本はストックです。そして、このフローとストックの接点になるのが利益なのです。なぜならストックとは、収益と費用というフローの結果(両者の正味=利益)によるものです。 

 たとえば、100億円の収益と90億円の費用というフローが発生した場合、結果として10億円の現金というストックが残ります。 したがって、正味のフローである利益が、ストックとしてバランスシート(B/S)に蓄積されていくわけです。(借入金で土地を買うという、ストックとストックの取引もありますが、この場合、資産・負債が両建てで膨らんだだけで、ネットのストックに増減はありません。) 

 このように、バランスシート(B/S)と損益計算書(P/L)は利益を介してつながっています。バランスシートを中心に見れば、損益計算書はバランスシートの純資産(正味のストック)の増減明細なのです。
勘定式
 貸借対照表
平成○年○月○日
資産 負債
資本
利益
勘定式
会社名      損益計算書
自平成○年○月○日至平成○年○月○日
費用 収益
利益


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