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市場のライフサイクル
 市場や産業には、プロダクトライフサイクル(product life cycle)というものが存在することが多いです。典型的なグラフは以下のようなものです。
<導入期>初期投資による赤字
 製品が徐々に売れはじめますが、知名度の低さもあり売上は低水準。一方、広告宣伝費等のマーケティングコスト負担が大きいために採算的には赤字の状態。

<成長期>利益率が高い(独占的利益)
 良い製品であれば導入期の顧客から口コミで評判が伝わったり、マスコミで紹介されるなどして人気と売上が上昇しはじめます。また初期の宣伝広告の効果が現れるのもこの時期。この段階ではまだ類似商品が少ないために、比較的強気な価格設定でも売れます。そのため利益率はライフサイクルを通して最も高い。

<成熟期>ダンピングが始める
 製品供給が消費者需要を追い抜き市場が飽和状態になります。この時期になるとディスカウントショップなどでの安売り商品として使われたり流通業者が同等のPB商品を販売しはじめるといった注意シグナルが表示されます。その結果として乱売により売上額は伸びても利益率は低いためにあまり儲かりません。

<衰退期>儲からない
 製品の飽和傾向や消費者側の生活習慣の変化により製品ライフサイクルは衰退期を迎える。この時期には売上低下傾向が顕著に現れ、誰もが衰退期であることを認めるが、この時点で次の新しい事業の柱となる製品やサービスの柱が育っていないと企業経営は傾く。


 
データが古いですが具体的なグラフを見てみましょう。(社団法人日本鉄鋼連盟)

上図の循環期を詳しく表すために、以下に1980年から2003年までの全国粗鋼生産量の月次推移を示します
上の需要量のグラフと具体的な株価を比べるために、参考銘柄として5401新日鉄の株価チャートを示します。’92年需給量の落ち込みと共に株価も300円割れを生じていることが分かります。さらに'98年も同様な現象がみられます。

投資戦術の使い分け
上記ライフサイクルのグラフは、鉄鋼ですが多くのセクタが類似のパターンを描くと推定します。
 銘柄選びを行う場合、その銘柄がライフサイクルのどの期に位置するかを検討するとよいでしょう。
 導入・成長期の銘柄は、右肩上がりなので株式分割やキャピタルゲインを目的に投資することになります。ただし、配当するほどの剰余金はありませんのでインカムゲインはほとんど期待できません。
 ライフサイクルの飽和期に入った銘柄は、(いわゆるオールド・エコノミー銘柄)高成長は望めないものの、過去の豊富な株価チャートのパターンを解析しサイクリックな曲線を描く場合は、ゴールデン・クロスとデッド・クロスを見極めキャピタルゲインやインカムゲインを得る投資戦術になります。

社長の値打ちが銘柄の値打ち

導入・成長期にある銘柄は、利益が出ているわけでもなく財務諸表が役に立ちません。
例えば楽天の投資データ見てみましょう。
 楽天(株) (JASDAQ:4755)  - 関連情報: ニュース企業情報リサーチ掲示板レポート
取引値
14:59 757,000
前日比
+74,000 (+10.83%)
前日終値
683,000
出来高
41,555
時価総額
863,806百万円
始値
723,000
高値
769,000
安値
714,000
売気配
758,000
買気配
757,000
発行済株式数
1,141,091株
配当利回り
0.03%
1株配当
250.00円
株価収益率
(連) -14.67倍
1株利益
(連) -51,586.16円
純資産倍率
(連) 32.07倍
1株株主資本
(連) 23,606.51円
株主資本比率
(連) 14.0%
株主資本利益率
(連) -186.07%
総資産利益率
(連) -47.41%
調整1株益
---円
決算年月
2003年12月
単元株数
---株
PSR (株価売上高倍率)
株価売上高倍率(PSR)とは、最近の創業間もないインターネット関連株式が高値で取引されることを説明するために生まれた新しい指標で、株価を一株あたりの売上高で割って算出します。

これまでの伝統的な株価評価の指標としては、株価収益率(PER)、株価純資産倍率(PBR)、株主資本利益率(ROE)などがあります。しかし、これらの指標を使ってインターネット関連企業の株価を評価しようとすると、高値で取引されるインターネット関連株式の多くが非常に割高ということになってしまいます。
PSR(株価売上高倍率)= 株価
1株当たり売上高
(倍)
(楽天 2003年12月 売上高=18,082百万円、発行済み株式数=1,120,000株)
しかしながら、PSRも当てにならない指標です。
 新興市場系やネット株は財務諸表が当てになりません。
 では、どのようにして銘柄を評価したらよいのでしょうか。
 ここで登場するのがバフェットの考え方です。”調査のバフェット”といわれるように、財務を含めたトータル的な企業評価をしなければなりません。一番重要なのは社長の経営能力でしょう。バフェットはIT銘柄はほとんど扱わなかったといわれますが、成長性や経営者資質の調査の重要性は分野に関係ないのです。
ヤフー株式会社 楽天株式会社 株式会社ライブドア
会長or社長 孫正義 三木谷 浩史 堀江 貴文
設立 1996年1月31日 1997年2月7日 1996年4月22日
株式店頭上場 1997年11月4日 2000年4月19日 2000年04月06日
従業員数 1,029人 710名 1,288名
 当Webサイト管理人の意見は、新規公開銘柄・ネット株など成長銘柄の評価は自分で経営者を見極めなければならないと思います。プロでも難しい銘柄レポートですが、最終的には自分で経営者を評価したうえで投資しなければなりません。すなわち経営者の値打ちが銘柄の値打ちといえます。
 余談ですが、当Webサイト管理人は日経CNBCで社長インタビューなどは見るようにしています。投資する価値があるか参考になります。
 結論として、長期投資を考えた場合、企業財務の評価もいいが経営者の経営能力を見定めるような人物鑑定の力をつけたいものです。

ある経営者に質問しました。

「最大の敵はなんですか。」

「時代です。」と答えました。

経営の最大の敵はライバル企業ではなく、時流に適応できるかどうかの己自身ということです。
 


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